犬猫不妊去勢手術費補助金交付事業(ペット)
犬猫不妊去勢手術費補助


市では犬や猫の望まない繁殖を防ぐことを目的として、飼い犬・猫に不妊去勢手術を行った方に対して、その費用の一部を補助しています。
補助対象者
市に居住する方で、申請者を含む世帯全員について市税等の滞納の無い方。
また飼い犬については、登録及び狂犬病予防注射済であること。
補助金額等
犬1頭または猫1匹につき5,000円又は不妊去勢手術に要した費用のいずれか低い額を交付
(申請期限は手術日より1年以内、当該年度において1世帯につき20,000円を限度とする)
申請方法
補助金交付申請書および請求書に、不妊去勢手術費を支払ったことを証する領収書を添付して、申請してください。
補助金交付申請書および請求書 (PDFファイル: 58.4KB)
(注意)請求書の金額および請求日は記入しないでください。
(注意)可能であれば、確認用に通帳の見開きのコピーを添付してください。

もし不妊・去勢手術をしなければ
不妊・去勢手術を受けさせない理由として、「手術がかわいそう」、「命の大切さを子供に教えるため」といったことがしばしば上がります。
果たしてそれは犬や猫にとって本当にいいことなのでしょうか?

際限なく増え続ける猫
もし不妊・去勢手術をしなければどのようなことになるか、猫をモデルに試算してみます。
猫は交尾の刺激により排卵する動物なので、1回交尾するとほぼ100%妊娠します。
妊娠したメスは60~68日後に平均で6匹前後の子猫を出産します。
生まれた子猫は6~8か月後には最初の繁殖シーズンを迎え、妊娠、出産できるようになります。
ここではわかりやすくするため、1回出産したメスは避妊し、次回以降出産しないものとし、1回に生まれる子猫はオス、メス各3匹とします。
また、妊娠期間は60日(2か月)、生まれたメスの子猫は6か月で交尾し、100%妊娠するものとします。
- 0か月目
飼っているメスの猫が、不妊・去勢手術をしていなかったため、オス3匹、メス3匹の子猫を出産しました。
現在家には猫が7匹います。 - 6か月後
生まれた3匹のメス猫は成長し、それぞれが交尾し、妊娠しました。 - 8か月後
それぞれのメス猫が6匹の子猫を出産しました
現在家の猫は25匹になりました。 - 14か月後
9匹のメス猫は成猫になり、それぞれ交尾し、妊娠しました。 - 16か月後
それぞれのメス猫が6匹の子猫を出産しました。
たった1年と4か月の間に79匹にまで増えてしまいます。
現実には出産子育てを終えたメス猫も次のシーズンには妊娠、出産できますので、場合によっては100匹以上になることもあるでしょう。
ここでは特に繁殖力の強い猫をモデルに試算しましたが、犬の繁殖力も決して低くありません。
交尾時の妊娠確率も高く、妊娠期間は58~68日、生まれた子犬は概ね6~8か月後には初めての繁殖シーズンを迎えますので、猫に負けないスピードで増えてしまいます。
こうなってしまった場合、個人ではすべての犬や猫の世話を適切にすることや、生まれてきたすべての犬や猫に里親を見つけることは難しくなります。
そしてついには飼育崩壊をおこしてしまう場合もあります。
飼育崩壊について
近年ではこのような状況に陥り、適正な飼養ができず、ついには飼育崩壊をおこす事例が社会問題にもなっています。
そのような現場では、犬猫は痩せ細り、その体や住まいは糞尿などの排せつ物にまみれ、悪臭や鳴き声などの苦情が絶えない悲惨な状況になっています。場合によっては死体が積み重なっているといったより悲惨な状況に陥っていることすらあります。
このような状況では「命の大切さを教える」ことはできませんし、より多数の「かわいそうな犬猫」を生み出してしまうだけです。
このような悲惨な結末に陥らないために何ができるでしょうか
そうならないために
このような悲惨な結末を回避するためにも、望まない繁殖は防がなければなりません。
その唯一確実の方法が不妊・去勢手術です。
不妊・去勢手術のメリット・デメリット
- 不妊・去勢手術を行うと望まない妊娠や交尾がなくなる。
- 卵巣や精巣、子宮や前立腺など生殖器の病気のリスクがなくなる。
- 性ホルモンに関係する乳腺腫瘍や肛門嚢腫などのリスクが低くなる。
- 大きな鳴き声やマーキング、外に出たがる、ケンカなど発情期特有の行動がなくなる。
- 攻撃性が低下し、穏やかな性格になる。
- 様々なリスクが低減することにより、寿命が延びる。
などのメリットがあるといわれています。
くわえて、犬や猫にとっても繁殖できないことに対するストレスから解放され、より穏やかに暮らすことができます。
一方で
- 麻酔時のリスクがある。
- 肥満傾向になる。
というデメリットがあるといわれております。しかしいずれも適切な麻酔管理や栄養管理でそのリスクは軽減できます。
いつ不妊・去勢手術をおこなうか
最初の繁殖シーズン前に不妊・去勢手術を行うことが望ましいといわれており、概ね生後6か月以降の早い時期に行われることが多いようです。しかし、近年ではもっと早い月齢での手術でも問題ないという報告もあります。
不妊・去勢手術に適した時期については、手術を受ける犬猫それぞれの種類や性別、成長度合い、その時の健康状態などによって異なります。
詳しくは動物病院の獣医師に相談してください。
最初の繁殖シーズンを過ぎ、成長した後であっても、不妊・去勢手術を行えば、それ以上の望まない繁殖を防止でき、病気のリスクを軽減できますし、問題行動の改善にもつながる場合もあります。もしまだ不妊・去勢手術を受けていない犬猫を飼われている場合は一度獣医師に相談することをお勧めします。
もし意図せず生まれてしまったら
不妊・去勢手術等の繁殖制限措置を実施せず、生まれた子犬、子猫について行政に引取りを求める事例があります。
しかし、「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正され、飼い主の義務として、「動物を終生愛情と責任を持って飼養するよう努めること」が明記されました。
また、引取りについては、犬猫の終生飼養の原則に反するため、相当の理由がない限り都道府県等は犬猫の引取りを拒否できるようになりました。
香川県では、不妊・去勢手術等の繁殖制限措置を実施せずに生まれた子犬、子猫を引き取っておりません。 飼えない場合、生まれた子犬・子猫は飼い主自らの手で譲渡先を探していただく必要があります。
犬や猫を愛するなら不妊・去勢手術を!
動物を飼うには責任が伴います。ただ餌を与え、かわいい姿を楽しむだけでは責任のある飼い主とは言えません。
飼われている動物の繁殖をコントロールし、人や動物たちの快適な生活環境を守ることは飼い主の義務であり、動物への愛情です。
また、いわゆる野良猫に餌を与える行為だけで「飼い主」とは言えないでしょうが、近隣や地域に迷惑を及ぼすほど数が増えてしまうのは社会通念上からも、道義的にも無責任といえるのではないでしょうか。
野良猫に餌を与えるのであれば地域の理解を得なければならないでしょう。
そのためにも不妊・去勢手術は必要不可欠です。

この記事に関するお問い合わせ先
市民部 環境衛生課
電話番号:0879-26-1226
ファックス:0879-26-1336
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更新日:2023年08月01日